またひとつ、年を盗りました。2010/11/01

ハピバメールを下さった方々、贈りもの頂いてしまった西のSさま、昨年お世話になりました皆様にこころから感謝を申し上げます。長年見護ってきた鋼がとうとう最終話を迎えてしまったり、私的には変化の多い一年でありました。

で、BD本日はまことにつまらない一日を過ごしたわけですが(笑)、昨日はお昼過ぎにMさんと待ち合わせて9時過ぎまでお付き合い頂いてデートしてきました!

ランチのお店はMさんにお任せしていたのですが(都会、わからないし)てっきりドイツビールのお店に連れ込まれるかなと覚悟していたら、隠れ家的で素敵なデンマーク料理のお店でして、しかもサプライズまでしてもらっちゃいました。わー!!!
ほんっとありがとうMさん!そのケーキも甘すぎなくて凄く美味しかったのですよ。

でもメニュー決めているときの私を見守るMさんの動揺ったらなかったと思う。ケーキなんぞ控えていると知らない私は「よし!がっつりコース行っちゃおうかな☆あれ?Mさん単品でいいの?」とか、後ろのテーブルでは別のお客さんがサプライズされていたり。なんというかMさんお疲れ様でした・・・。苦労しますね(お前のせいだ)

で、本来の目的はですね、ゴッホをサカナにアルエドリヒで盛り上がろうぜ!という方向だったのですが、あまりの人出にゴッホはそこそこにしてヒルズのスタバで(庶民)語り倒してきたのでした。いやあ喋った喋った。いろいろお話できてスッキリしました。
Mさんとは鋼的萌えの方向は微妙にズレまくるのに、好きな画家のツボはどんぴしゃという方でして、知り合ったのは随分昔だったのにサシでお逢いしたことはなく、どんな方だろうと思っていたのです。が、思っていたとおりの楽しい方でした。拙本に対して忌憚のないご感想とかをお聞きできたのがすごく幸せ。人によって受け取り方って本当に違うんだなあ。そのなかで一冊でも一コマでもそのひとの心に残るなにかを描けたのなら、私がマンガを描いた意味はあると思うのです。あとネットでは公に出来ないようなことでわだかまってた色々をお話できたのも嬉しかった。やっぱりバーチャルよりリアルで話す方がカタルシスは大きいよ。あなろぐ大事。

あ、ゴッホはですね、「療養院の風景」と「アイリス」が私は好きでした。どこをどう観てもドラクロワとの接点は分からなかったんですが(笑)黄色と紫の補色をあんなに綺麗に描ける画家は他にいないと思います。そして実は、ちょっと狂って来たあたりの彼の絵が私は好き。狂えないほど強い人や狂ったまま帰って来れない弱い人より、狂気と正気の綱渡りをしているような人に私は惹かれてしまう。私は病まないエドが好きだけど彼はけして狂わないのではなく狂うけれど帰って来れるだけの強さはある人だと信じている。そうだったらいい。そういうエドが私は好きだしそういうエドを描きたかった。

・・・あ、やっぱりエドで終わっているあたり、大変私らしい誕生日だと思います。
次の一年も、どうぞ宜しくお願いします。

ふゆこみ2010/11/05

取り急ぎおしらせ。冬の祭典に、無事スペース頂けました。
最近めっきり同人に割ける時間が減ってしまい、ちょっと心配ですが色々頑張ります。

実は一番心配なのは、いまマンガを描いたらセリエドになってしまいそうな件。
夏の新刊でかれこれ鋼同人50冊目の個人誌だったわけですが、51冊目にしてセリムに目覚めてしまったワタクシ(いやあれ一応アルエドなんだけど・・・!)。

その「黒白天使」の後記でも書きましたが、私はセリムが生まれ直ってくれたおかげで兄弟が主人公の役割を終えたこと(一人称の変化だったり、錬金術を失ったことだったり)を受け入れられたのです。
セリムという新たな可能性が提示されたことで、鋼の最終回を祝福できるようになったのです。荒川先生らしい、潔さと優しさのある結末だったと思います。

うまく言えないのですが、セリム(あるいは七大罪)抜きに何かを描こうとすると何かが欠けてしまう気がする。いまの私はアルエドではなくて兄弟と彼らを取り巻く物語が描きたいのかもしれません。
スペースをアルエドで取ってしまったこともあり、このあたり(傍から見たら)ささいな違いではありますが描き手としては結構大きな問題でして。

時間のゆるす限り、ちょっと足掻いてみます。
足掻いた結果がっかりな結論になってしまったらゴメンナサイ!でも自分に正直に、のモットーだけは大事にします。その支えを失ったら、どんないいものを描いたところで私にとって意味あるものにはならないのだと思う。

さむいよさむいよー2010/11/08

あっ!ハイデリヒ命日だった。もうオヤスミなさいを言うのもどうかと思うけど、最近寒くなって来たからよく彼を思い出す。今日は寒くてキー打つ手すら震えるんだぜ。

冬コミの原稿、頭でぐーるぐーるしてるだけでまだ何もしてませんーうわー大丈夫かな。しかも締め切り2日前に予定が入っちゃったよ!私12月から有給取れるんですけど、初有給は絶対原稿で消えるね。うかつに風邪なんかひけない。


これを言うとアルエディストの風上にも置けないかもしれませんが(もとより私は非純正アルエディスト)、私は、鋼の主人公は最終回までは兄弟二人だったけど、最終回(以降)はエドとセリムだと見なしているのだと気付きました。

私は軍部の皆様にはあんまり興味がなくて(ゴメンナサイ)今でもロイアイのふたりは兄弟の保護者としてしか描けないし。
私は鋼の物語を七大罪サイドと兄弟サイドの二分構造で捉えているんですね。物語前半の視点で読めば兄弟の対照的な性格をそのまま二人の主人公として受け止められるのだけど、終わってしまった今となってはエドは表の主人公、セリムは裏の主人公と見えてしまう。
そういえば私ずっと、鋼のヒロインは母さんで裏ヒロインがラスト姐さんだと思っていたのでした。(ちなみにリザはシャンバラのヒーロー・・・あの仁王立ちポスカ忘れ難い)

最終回が終わったら、もっと開けっぴろげに?生身アルエドで幸せなえろとか(笑)描くのだと思っていたのですが、自分でも意外なほど視点がガラリと変わってしまい。
私のマンガは私の理解(あるいは解釈)の延長でしか描けないので、視点が変わってしまったことにものすごくうろたえているんです。今までのようには兄弟を描けない。

ベースがアルエドであることは変わりないのですが(そこは自信をもって)。

兄弟が別々の道を選択するほど成長してしまったことが未だに尾を引いているな。
今更エドに「子どもに帰れ」と言えないし描けない。見事なほどに残酷なまでに成長してしまった彼を否定できない。
そして、成長とは不可逆的なもの。もうあの頃には戻れない。

ネームが終わりそう。2010/11/14

描きたいものはボンヤリ漂っていたものの、ちゃんとした形にならなくて、あちこちに散らばっているネタメモをかき集め、なんとかネームをまとめにかかっている所です。

以前言ってた#107のお話を描きたかったのですが、それだとちゃんとした一本のお話にならなくて(なんかポエムっぽくなる)このネタは一先ず置いといて、またしても最終話後の兄弟という方向になりました。

で、今わたしが自分に正直に描くとどうしてもセリムが出てきちゃうんですねスミマセン; なるべく自制しているんですけど、お父様やら大総統まで出てきちゃったよ。
たぶんセリム視点のアルエドか、彼らを含めた家族のお話になると思います。
私は自分の描くもののジャンルがいまいち分かっていないので心配ですけど!

で、ちょっと原稿が追い込みになってきたので、メールや拍手のお返事が遅れがちになります。一応ちゃんとお返事はしますが仕事と原稿の両立だけで私のキャパはいっぱいいっぱいなので、すこし長い目で見てくださいませ。


そうそう金曜ロードショウ版・トワイライト観ました。ものすごく端折られてたけど意味は分かった。
今なら吸血鬼パラレルが描けそうです(笑)でも私が描いたらヒロイン・エドワードになるけどね!300年生きてきた吸血鬼の名門・ブラッドレイ一族(名前もぴったりだ)の次期当主がセリムだよ。でもアルがいるのでエドには手出し無用。そうなるとアルはワーウルフというよりはヴァンパイアハンターですかね。セリム様逃げて!

そういえば、以前吸血鬼パラレルで兄弟を描いた時、わたしにはどうしてもエド=吸血鬼・アル=人間というイメージが出来なかったんですよ。いまでもそうなんですけど、エドは与える者という印象が強すぎて、アルに身を捧げこそすれアルの血を吸う立場というのがどうしても考えられなかった。結果、兄弟そろって吸血鬼になったのでした。

吸血鬼吸血鬼言ってたら描きたくなってしまったじゃないか・・・!
今年やめてしまったハロウィン絵の兄弟バージョンは、ゴス風味満載な吸血鬼でした。
ハロウィン描きたかったな~2か月遅れとかでもいいかな~(正月だよ)
さて原稿がんばります!

下描きが終わりそう2010/11/22

だんだんここの日記が「原稿進捗状況報告板」になってきた。本日中に下書き終了しないとマズイ。締め切りまであと3週間しかない事実に胃がねじ切れそうです。

まだちょっとはっきり決めかねているのですが、もしかしたら、そろそろ鋼のオフライン活動を休止することになるかもしれないです。
もともと「最終回を観るまでは」というささやかな夢と意地で描きつづけてきたのですが、無事それも見届けることができましたし、なにより、描きたいものはほぼ描けたかなと思っているのです。ちまちま小さいネタはあるのですが、どうしても描きたい!というお話は今の私にはありません。

冬コミが最後になるか、まだあとうっかり1年くらい(笑)つづいてしまうかは分からないんですけど(優柔不断で申し訳ない)、今後はいつも「これが最後のイベント」というつもりで参加します。だから、ある日フトいなくなってもご容赦ください。

映画見て前言撤回したら、それはそれですみません(笑)

あ、それと、また何かしんどい事があったとかではないのでご安心くださいね。私はネガティブな理由で同人を辞めることはしないと決めていたので(そういうものに負けて辞めるのは嫌だったんです。そのあたりが意地っ張り)それも全う出来そうでよかった。

最終巻!2010/11/23

なんだか妙に昨日のカウンタが回ってしまったのは活動休止の件でしょうか・・・?
すぐにどうこうなわけではないので、あの、驚かせてしまいましたらすみませんです。

で、なにはともあれ鋼・最終巻です。出ましたね。出てしまいましたねえ。
#107を初読以来ずっと封印してきてしまったので、この際に読みました。
意外とするりと読めました。もう私は、兄弟の最終回は107話でいいと思う。
この瞬間のために此処までを歩いてきたんだよ。いままで生きてきたんだよ。

原稿中だったのでたまたま6巻(人体錬成の夜)を併読していたんですが、思うところがあってうっかりネタが出来てしまいました(笑)同人魂のサガですね。

感想などは本誌掲載時に語り尽くしてしまったので主にオマケの感想なんですが、
ピ タ ゴ ル ァ ・ ス イ ッ チ で 一 冊 描 け そ う 
(舌の根も乾かぬうちに)
ちょっとどうしてくれようこの可愛さ!!!あーもーセリム様可愛い!くそ可愛い!!
「さわらないで下さいよ下等生物」 下等生物。あああ、言われたい(落ち着いて)

実は私、原作を読み返して「エド可愛いかっこいい」ってなったこと無いんですよ。
エドのカッコよさって私にとっては行動や言葉や信念や生き方にあったりして、それはページやコマに限定されたものではないんですね。だから原稿のために原作を開いていても「きゃあああ」ってならないんですけど、なぜかセリムは、なる。
しかもヤツの可愛さは、可愛いじゃなくて「くそ可愛い」。黒可愛い。

あれですね、セリムの中にプライドが今も生きているのは公式と受け取ってよろしいですね?荒川先生ってけっこうセリムのこと気に入っていらっしゃるんじゃないかと思うんですが気のせいでしょうか。おまけでの登場率、主人公より高いですよ。

あと、最後の夫婦。
本編ラストのエドの笑顔の写真が最終巻最終ページでなくなってしまうなら、なんだか落ち着かないラストだなって思っていたんです。でも、あの3ページのお陰できっちり幕を閉じて頂いた気がします。

実は私、あれとそっくりなお話をプロットまで描き上げていました。ただし兄弟も出てきて散々引っ張って50ページ分くらいになった感じなんですけど(そこら辺がVITAL*SONGS。)
トリシャかあさんのセリフなんか、もう、そのまんま。「もう、いいのね?」とか。
でも荒川先生に公式で描いて頂いたのなら満足です。今更私が描く意味はないですし。そのあたりの事もあって、「どうしても描きたいものは今の私にはない」という結論になりました。まあ、私のことだから保証はできませんが(笑)

今まだ原稿のことでいっぱいいっぱいなので何事もゆっくり考えられないのですが、今後の活動についてや、鋼のことも(やっと映画情報出ましたね。見間違いじゃなくてよかったよ)落ち着いてからまたじっくり書きに来ます。

コミックの帯に「さよなら鋼の錬金術師」とか書くなー!と思いましたが(笑)なにあれ。それじゃ死亡フラグですがな。せめて「ありがとう鋼の~」とか!頼むよスクエニ!
本当に終わってしまったんだなあとしみじみしました。兄弟とともに過ごした7年。いろいろあったけど、鋼に出逢えて私はとても幸せでした。ありがとう鋼の錬金術師。

ひとまず目の前の原稿に戻ります。すべては原稿終わってから。

原稿息抜き2010/11/29

一番苦手なペン入れが佳境で、逃避したい気分も佳境です。
間に合うのか間に合わないのかと毎回綱渡りの原稿です。寒くて指が攣る・・・

さっき息抜きにぴくしぶを見てたら、お気に入りに入れてくださるユーザーさまが300を越えていたのでお礼を言いに来ました。ここで言ってもアレですが。

ぴくしぶの私のブクマをざっと見てて気付いたことなのですが、わたしは「規則性の中の不規則性」が大好きみたいです。そういう絵を描きたいと思っているし、そういう絵に惹かれるみたい。
どういうことかというと、例えば図書館とか時計とか街灯り。図書館には本棚が整然と並んでいるけど、一冊ずつの本は全部違う。デジタルでまったく同じパーツを連続させて描いたら不自然になる。だからひとつひとつ丁寧に描かれた絵が好き。

空や雲や水や緑や、そういう自然の造形は「キレイだな」と思うけれどあまり惹かれない。たぶん、人の手の作り出したものが好きなのだと思う。同じことは「好きな景色」でも同じ。圧倒されるような大自然より、古い町並みが好き。ひとつずつは不揃いな小石で敷き詰められた道なんかが、大好きです。

つまり、描くのはものすんごく面倒な絵ってことですね。だからこそ惹かれるんだな。


ちょ・・・今描いてる原稿、ほぼ健全な内容なんですが(ほぼって)、その反動か、ものすごーく不健全が描きたい気分。 セ リ ム で(あーあ・・・)
いやしかし、だがしかし。わたし痩せても枯れてもアルエドだし!そもそもセリムで不健全って本当に犯罪的な感じになっちゃうので流石にマズイよなあ、困ったなあ。

と、ひそかに悶絶中です。最近セリムばかりでごめんなさいアルエディストの皆様。
ちゃんと兄弟も描いてます。描いてくれる人が少ないセリムに肩入れしちゃうだけ。