ハッピーバースデイわたし!2011/11/01

(寂しくなんて、ないわ)

それはともかくとして、記念すべき誕生日にやってることがやっぱり私らしいというか。
ネーム切りながら日付超えてしまった。そしてつい今しがた終わった(良い笑顔で)
時間みたら1:01なわけ。2011.11.01の01:01。なんかすごいからメモしとく。

いずれ分かる事だから白状します済みません。やっぱりヤメルヤメル詐欺になりました。
言い訳は数々あるけどやめておきます。落ちたらそのまま休止キメ込むつもりでした。
スペース頂いたからには描かせて頂きます。で、「どうせまた詐欺になるよ」と思われそうだから公言はしませんが、やっぱりこれが最後のつもりで参加します。
本当に、いつやめてもおかしくないと思ってるんです。見苦しくてゴメンなさい。

いずれにしても、これから描くこのお話より良いものを、この先私が描くことはもうないと思います。

「ノスタルヂア」を描きあげたとき、まだこれだけのものが描けて良かった、でもこれ以上のものはもうムリ、って思ったんです。それがセリムという可能性を残して貰えたことで「黒白天使」が描けました。セリムに関してはあれ以上描くべきことは何もないと当時は本気で思っていたんですが、あれから結局5冊のお話を描いた。「此の魂~」でプライドにあんな運命を辿らせてしまったことで、もうセリムを含めたとしても鋼で描けることはなくなったと思っていたのです。でも本当にもうムリ。これ以上はきっとムリ。

またしても泣きながらネーム切ってたわけです。これ言うと自画自賛だと受け取られているかもしれないので、この際言っておきますが 全 然 違 う ん で す 。
お話を描くとき、どんな短いセリフでも「このキャラがこんなことを言うか?言うとしたらどんなことを考えてのことか?どんな気持ちで言うのだろうか?」という確認作業は必ずします。しますっていうか無意識にやってしまう。だって、エドらしくないエドが出てくる同人誌なんて読みたくないよ。そんなの描きたくないよ。
(それでも人から見たらエドらしくないと映るかもしれないけれど、それはまた別の話)
で、ネームというのはプロットと違ってそこに人物と背景が描き込まれるので、テキストだけの時にはなかった奥行きとか臨場感が生まれる。そこにセリフを書き込んでいるとそのキャラがどんな気持ちでいるか不意になぞってしまう。そのとき、それを共感と呼んで良いのか分からないけれど、やっぱり共感だと思う。そういう時。ダメなのよね。
プライドさんを描いていたら涙が止まらなくなってしまって、しばらく続きが描けなかった。こんなに泣いたのは未だかつてないわ。いやースッキリした(えっ)。エドもそうだけどプライドさんも自分の感情を表さないから、表さない人の内面に触れた動揺と言うか、うんごめん、やっぱり自画自賛に聞こえるね?違うんだよ・・・

当初覚悟していた150ページには至らなかったのですが、今から血反吐はいても間に合うかはギリギリのところ。で、でも今回はちゃんと両目見えてるから何とかなる・・・何とかする・・・何とかなってくれ・・・ああ泣きそう。いや頑張る。でも泣きそう。

スペース頂いたからには全力を尽くすことが義務で表敬だと思うの。
そんな訳で、しばらく潜ります。頑張ります。

ごめん2011/11/02

混乱しているとき混乱したまま日記を書かない、という自分ルールを敢えて破ります。

昨日、友人が亡くなりました。
いや亡くなったって言うか、その連絡を受けた方が連絡を下さっただけで私自身まだ何かの間違いか冗談でしょっていう状況なのですが、・・・うん、本当なんだろうけど・・・
何で言ってくれなかったのよとか何で私の誕生日なのよとかいやそもそも今まであんなに色々越えてきた貴女がどうして今それを選ぶかなとか私の最強ファンを自称していたのに最後になるかもしれない私の本を読んではくれないんだとかなんかもう悲しみと言うより怒りで混乱している。そしてそのうち押し潰されそうな自責の念に苦しむ事になるだろう。分かってる、気付いてあげられなかった私は悪いに決まってる。ごめん。

でも、馬鹿だよ。
それを誰より、知っているのは貴女の筈だよ。

大丈夫、描くつもりのものは描きます。それを冷酷だなんて言わせない。
亡くなった当人には言ったことがあるけれど、この数年に私も何度か死のうと思った。
「この本描き終わったら死のう」と決めた最初の本が「聖痕」だった。
あれから50冊の本を描いた。死ななくて良かったと今は思うよ。
そうやって私は生きてゆくもの。
これから先も生きてゆくもの。

やるだけやってみるけれど、2011/11/04

予想通りに、というか予想以上にダメージが深いので、冬の新刊やるだけやってみますが、いや、うん、言い訳になるからやめておく。

わりと仕事は冷静にこなせているのに、片側2車線の大道路を赤信号で渡ってしまい3方向からクラクション鳴らされて我に返ったり、出先でトイレに入ったときカギを掛け忘れて危うく・・・な事態になったり、自分でもちょっと危ないと思っている。
共通の友人がいないので(連絡をくれた人とは初対面)誰かと話をしたいけれど内容が重過ぎて耐えられる人がいない。本人のプライバシーに関わるので勿論ブログなんかで書けない。最後に会話をしたのが現時点で分かる限り私で、その事実だけでも潰れそうなのに遺族にも言って良いか分からない事情をいまは抱えるしかない。
これは、ちょっと、本当に重い。

今ですら耐え切れるか分からないのに、きっとこれからどんどん重くなっていく。

こんな話題でごめんなさい。
書かないという選択肢もあったけど、それをしたら尚のこと潰れてしまう。
彼女の魂と私の精神が少しでも救われるように祈っててくださると嬉しい。

生きていくから、大丈夫。2011/11/13

少なくとも他界した友人の件で私自身がどうこうすることはないのでご安心下さい。
ボーッとすることが増えたので、横断歩道渡るときと車の運転だけは気をつけますが、線路に立ったりしないから、大丈夫。もっとずっと死にたい時を生き抜いてきたから。

それと冬の新刊についても、もともと記録的なページ数の上、この件でさらに落ち込んでいるので相当マズイ状況なんですが、何より他界した本人が楽しみにしていたお話だから、私は描くよ。余計なことを考えず今は間に合わせることを念頭に頑張るよ。
取り敢えず、遅れに遅ればせながら、今日からペン入れに入りました。

なんて言葉をかけて良いか分からない・・・という想いにさせてしまってごめんなさい。
この件で私は励ましが欲しいわけじゃないから、それは気にしないで下さい。
最後に言葉を交わしたのが私だということは、(気付いてあげられなかったということを抜きにすれば)私自身は彼女の死に関わっていないと知っているということなので、知り得ることをどうするかは別として、今は抱えるのをやめる。保留にさせてもらう。

彼女の死を伝えてくれたSさんが彼女の件について唯一話せる方だったので、「お逢いしましょう」となったんですが、約束の日の朝にSさんの別の友人が他界・・・され、て。

Sさんはもうすっかり混乱されてしまい、Sさんと話すことも出来なくなってしまった。
話せない私も辛いけど、数日のうちに二人の友人を亡くしたSさんの気持ちは、私にはとても測り知れない。
これがドラマか小説なら、なんて安っぽい展開かと笑うところ。でも現実なんだよね。

それと、こんな重いことを書いて気を悪くした方には申し訳ないけれど、新刊は「彼女の死」とは無関係なので(当たり前だけど)、本当に哀しくなるほど前向きなお話なので、読んで貰えたら嬉しいです。っていうかぜひご覧頂きたいです。悲劇でもないしエロもないし泣けるかどうかは人によると思うけれど、私はこのお話、すごく良いと思う。
読んで良かった、と、思える本になると思う。間に合えばね。ちょっと時間かけられないかも知れないけれど、許してね。

誰より、私自身が描きたいから描くの。だから無理するなとは言わないで。
もし励ましを下さるなら、どなたかセリムと兄弟のオフ会してください(笑)

下書きを晒してみる。2011/11/16

三十路の兄弟よりアラフィフの大佐の方がハードル高かった・・・
どうしてもセリムを16歳設定で描きたいので(理由は読めば分かるかと)この年齢設定は譲れない。↓の下描き寄せ集めにセリムが多いのはたまたまです。

【ココから重い話なので重いのダメって方は読んじゃダメです】

最後に言葉を交わしている以上、やっぱり私が彼女の死に関係ないとは言い切れないんじゃないかと思って、最後に話したときの内容をなんとか思い出して書き出している。彼女の言葉の背景になにがあったか、私の言葉が彼女にどう響いたか。
私たちはお互いそりゃあよく喋るので、そのときも膨大な情報量で、それをすべて思い出すことは不可能だし、思い出すのも辛いのだけど、本当に苦痛な作業なのだけど、記憶は都合よく修正されてしまうものだということも知っているので、あとになるほど真実から遠のいてしまう。彼女の身に何が起きたのか知る必要があるし、今私にできることはそれしかないし。
望むと望むまいと私は彼女の死を背負っていかなきゃいけないし私に罪があるなら私はそれを受け入れなきゃいけない。償いきれるか分からないけど、それでも私はね。
彼女が私と出逢えて嬉しかったことを知っている。最後に逢ったとき彼女が私の眼を見てそう言うのを確かに聴いた。それが嘘だとは思わない。その時だけだったとしても。
生き続ける理由には、足りなかったとしても。

いったん保留を決め込んだら今度はものすごく悲しくなって来て、彼女とはもう話せないんだというその単純な事実に愕然となって、そして初めてわんわん泣いた。声を殺して泣き喚きながらだんだん腹が立ってきた。
もう萌え話で盛り上がることも人生論を交わすことも徹夜で語り明かすことも下らない話で笑うことも泣くことも出来ない。そういうものをすべて引き換えに出来るほど価値のある安らぎを、貴女は本当に得られたと言うの。
もし魂というものがこの世にあって、泣きながら怒る私を見下ろしていたとしても、貴女はもう私にごめんなさいも伝えることが出来ない。貴女は今、本当に満足している?

多分間に合う。2011/11/20

原稿進捗状況ですが、たぶん間に合うと思います。
ネーム描いてた段階ではまだ彼女の死を知らなかったので、1ページ7コマとか余裕で描いている自分が恨めしい。でも思ったほどザツにもならずに何とかノルマをこなしてます。いざとなったら有給全部使いきる。

寝ても醒めても彼女のことを思い出してしまう。仕事中もうっかりすると思い出してボンヤリしてしまう。たぶんこの状況は相当続くと思う。お願いしたいのですが冬コミでこの話題は避けてくださいませ。お悔やみとかそういうのも一切なしで。不意打ちで思い出してしまうとただでさえ売り子能力の低い私がどうなるか自信ないのです。例外は生前の彼女と面識ある方だけ。私はフツーにいつもどおりに笑っていたいと思います。いやいつもどおりなら寝不足でふらふらしてると思います。コピー本も出せれば出すよ。

【彼女の話】 伏せます。
あの人は夏の海の波のような人で、いつもなにかにぶち当たっては相手もろとも砕け散ってる人だった。誰でも多かれ少なかれ悩みを抱えて生きていると思うけど、彼女も常にそうだった。人よりその揺れ幅は大きくてその分苦痛も大きくて、でも彼女の名誉のために云うならあの人は本当に強い人間で、大抵のことは乗り越えてきたし私は彼女のその強さを信頼もしていた。だから油断していた。
互いの昔話になるたび「それで今までよく生きて来たねえ」「お互いね」って讃え合って乾杯するたびお互いの幸福と幸運を祈り合った。
けして幸せとは言いがたい境遇を生きていたけど自分を不幸とは思わない彼女の強さが誇りだった。幸せになろうとする意志の強さが好きだった。
私たちはこの不確かで不安な人生を生きていく同志だった。
少なくとも私はそう思ってた。
だから私はその戦いから先に降りた彼女を赦せない。赦したくない。
或いはそれ以上に気付けなかった自分も赦せない。
だから私は哀悼なんか捧げられない。
冥福なんて祈れない。
私はまだ、この世界を生きて、生き抜いてみせるから
そこでずっと、見てればいいよ。

バトラーさんのこと2011/11/21

原稿息抜きと、重い話題が続くのでブログネタ的に息抜き。

先日とある機会があって心理テストを受けてみました。
精神科などでも使われる、医療保険対象にもなる大マジメな心理テストです。
(別に精神科には行ってませんよ、そこまで深刻じゃないです、今のところ)
どんなテストかというと、欲求不満(ストレス)状況に置かれたときに、その人の攻撃性が相手・自分・どちらでもない(運とか状況の所為にする)のどこに向きやすいかを調べるもの。
つまり、単純に言ってSかMかどちらでもないかを測るもの。SMっていうと性的なのをイメージしがちですけど性的じゃない方の意味でね。

んで、私はMでしたよ!ホラやっぱり!
しかもわりと、状況解決型。誰の所為にしても状況の所為にしても仕方ないから、どうするべきか考えましょうよ、のタイプ。成長したよね私も。

あと、今回の新刊にも出てくるブラッドレイ家の執事さん、わたしあの人好きなんですが何て呼ぶかで困ってました。で、前回コピー本で「おや?」と思われた方多いと思うんですけど、セリムにはあの執事さんを「バトラーさん」と呼ばせてます。
バトラーってまんま執事の英訳なんですが、一説によるとバトラーという名の優秀な執事がいて、執事の代名詞的存在で、それがそのまま執事の意味になったのだとか。

セリムならきっと、自分の家の執事さんを名前で呼ぶだろうと思って(そういう子だもの)、でも名前分からないしあとで衝撃の名前が明らかになっても(ならんだろうが)困るし、執事でも名前でも良いように「バトラーさん」にしておきました。
そんな、どうでもいい話。いやでも、こういうところ大事なんだよ、すごく・・・