久しぶりに夜も眠れぬほど2018/06/01

動揺したことがありました。眠剤が効かなかったなんてここ数年で初めてのことで、もう少し冷静になってからネットに浮上しようと思ってたら結局一週間経ってしまった。

好きな絵師さん(同カプ固定派)が大切な友人(別カプリバ派)をあからさまにバッシングしたツイートを見かけてしまって、最初は同じ名前の他人かと思いつつ読み進めるうちに血が凍った。私、ものすごく動揺すると本当に血の温度がスッと下がる感覚があるのね。上司にパワハラされた時もそうだった。怒りで頭は熱くなるけど身体は冷えてく感じがした。

もともとリバに対してちょっと苛烈なところのある絵師さんだったけど、本当に絵がキレイでしかも妖怪松だから好きだったのですが、泣く泣くフォローを外しました。友人は充分すぎるほどの代償を払い今も叩かれているのに、なおも報い(償い?)を求めるツイートに寒気がした。一方、友人の方からは大変そうだけど冷静な返事が来て安心したので私も浮上しました。

本当にショックで、私は我が事のように傷ついてしまったのよ。それで夜も眠れなかったくらい。自分が何に動揺してるのか分からなかったので浮上できなかった。友人が侮辱されていることに傷ついているのか、絵師さんの態度にショックを受けているのか。

それでぐるぐる考えたので、とりあえず結論だけ述べておきたい。
1、どんなに感情的になっていても、善悪や正邪を発言の根拠にしてはいけない。
2、敵の存在を理由に同調や連帯や結束をしてはいけない。
3、自分たちの主張を守ろうとして相手を攻撃すると結果的に自分たちに被害が及ぶ
4、自分のスキーマに常に注意を払うこと。

1>
それが明確に定義できるような犯罪である場合は別として、相手が悪くて自分(たち)が正しいという決め付けの中にすでに悪が潜む。ヘイトスピーチをする人たちが自分は正義を行使していると思っているのと同じ。思想の違いは悪ではない。

2>
信頼できる心理学の実験に、人が最も団結するのは共通の敵がいる時であるという示唆がある。学童保育でバイトをしていた友人が言ってた。今の子たちは協力しようとするときはまず共通の敵を作る。敵を作らないと仲間を集えない。この人間の心理をよく理解していたのがナチス。史上最悪の虐殺はなぜ生まれたか。

3>
今回の場合、私は思想的には絵師さんのほうに近かった。逆も読むけど私自身は固定のつもりだった(これって雑食と言うのかもしれない)。だけど彼女が友人への敵意をあからさまにし、自分の怒りに同調を求めるツイートを見て、固定は過激で怖いという印象しか持たなかった。 結果、フォローを外した。同じように思う人が私の他にいないとは思えない。

4> 
スキーマとは【新しい経験する際に、過去の経験に基づいて作られた心理的な枠組みや認知的な構えの総称】byコトバンク
絵師さんは、「文章が読めるやつなら相手が悪いことなんか分かるだろう」と言ってました。私は文章は読める方だと思いますが、丁寧にことの経緯を読んでも友人が悪いとは思えなかった。一方、絵師さんは明らかに友人の発言と、友人と同じ立場である別の人間の発言を混同している。友人の「悪」を過大評価したり、意図的ではないにせよ誤読をしている。

この絵師さんにはもともとリバ派に対して若干辛辣なところがあるから、リバ派に対する警戒心や敵意からそうなっていったのだと思う。スキーマ自体は誰にでもあるし、そうしなければ世界を理解できないので決して悪いものではない。でもスキーマがあることで、ときには認識が歪み間違った判断に至ることもある。相手が悪いと思い込んでいれば相手が悪いという証拠しか目に入らなくなる。


好きな絵師さんを一人失ったことが私はほんとに悲しかった。
どうか私の結論が誰かの役に立ちますように。思想の違いで傷つく人がこれ以上増えませんように。

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